2010.08.09 Monday
今年も“長い”夏休み
今年も“長い”夏休みをとることになった。
一週間会社に顔を出さず電話にも出ないで指示は全てメールだった社長から電話がかかってきたのが七月の最後の金曜日。
「今、駅前のルノワールいるから、机の上にある封筒を持って出てきてよ。あ、会社の鍵は閉めてきてね」
と言う社長の言葉に不吉な予感を感じながら駅前のルノワールに出向いた。
店内に入り、店員に待ち合わせである事を伝えて、喫煙スペースで一心不乱に携帯メールを打っている社長に声をかけ、立ったまま頼まれた封筒を渡す。喫煙スペースはタバコの煙が充満していて、非常に居心地が悪かった。席に座り、飲み物を頼んで一息付いたところで社長が
「今日はちょっと重たい話をしなきゃいけないのよ」
とスタイル抜群の女優と結婚してスピード離婚したコメディアンにそっくりな締まりのない顔で切り出してきた。気持ち話し方がおネエだったのは、きっと疲れていて本性がにじみ出てしまっていたのだと思う(なんとなく仕草がゲイっぽい)。
話の内容は「七月末で退職して欲しい」という事だった。
“ちょっと重たい”だなんて嘘っぱち。“かなり重たい”と言っても過言ではないレベルの話だ。
詳しく聞いてみると「年末に発注されて開発していたシステムが、どうにもこうにも使い物にならなかったらしく、発注元から訴えられることになり、最悪の場合、賠償金は二千万から三千万くらい支払う事になるかもしれないので、八月の給料を払う事ができないかもしれない」とのことだった。
先輩が二人も失踪するような会社だから覚悟はしていたけれど、まさか会社自体が逃げ出す事になろうとは。世の中、何が起こるかわからないものだな。
