今年も“長い”夏休み

 今年も“長い”夏休みをとることになった。

一週間会社に顔を出さず電話にも出ないで指示は全てメールだった社長から電話がかかってきたのが七月の最後の金曜日。
「今、駅前のルノワールいるから、机の上にある封筒を持って出てきてよ。あ、会社の鍵は閉めてきてね」
と言う社長の言葉に不吉な予感を感じながら駅前のルノワールに出向いた。

店内に入り、店員に待ち合わせである事を伝えて、喫煙スペースで一心不乱に携帯メールを打っている社長に声をかけ、立ったまま頼まれた封筒を渡す。喫煙スペースはタバコの煙が充満していて、非常に居心地が悪かった。席に座り、飲み物を頼んで一息付いたところで社長が
「今日はちょっと重たい話をしなきゃいけないのよ」
とスタイル抜群の女優と結婚してスピード離婚したコメディアンにそっくりな締まりのない顔で切り出してきた。気持ち話し方がおネエだったのは、きっと疲れていて本性がにじみ出てしまっていたのだと思う(なんとなく仕草がゲイっぽい)。
話の内容は「七月末で退職して欲しい」という事だった。
“ちょっと重たい”だなんて嘘っぱち。“かなり重たい”と言っても過言ではないレベルの話だ。

詳しく聞いてみると「年末に発注されて開発していたシステムが、どうにもこうにも使い物にならなかったらしく、発注元から訴えられることになり、最悪の場合、賠償金は二千万から三千万くらい支払う事になるかもしれないので、八月の給料を払う事ができないかもしれない」とのことだった。

先輩が二人も失踪するような会社だから覚悟はしていたけれど、まさか会社自体が逃げ出す事になろうとは。世の中、何が起こるかわからないものだな。

栞の代用品と思い出の不意打ち

本棚にある文庫本を読み返そうと開いたら“昔の名前の名刺”が挟まっていた。

きっと栞の代用品として挟んだ物だろう。古本屋で文庫本を買うと、栞が付いていない時があって、(新潮文庫には「栞紐(スピン)」が付いている。スピンは和製英語)そういう時“お気に入りの栞”を持たない私はそこら辺にある物で代用してしまう。ポストイットやコンビニのレシート、ノートの切れ端やガムの包装紙なんか。それでその栞の代用品は文庫本を読み終えたあと、だいたい文庫本に挟まれたまま本棚にしまわれる事になる。運が良ければ、私が次に本を開いた時に救出されるけれど、運が悪ければ、そのまま一生を本に挟まれながら過ごす事になる。(あ、でも本に挟まれながら過ごす一生というのは、結構魅力的なので、運が悪いわけではないのかもしれないな)

そんなふうなので本棚にある文庫本を読み返そうと開くと、思いがけない物が目に飛び込んできて、今回のように思い出の不意打ちを食らうを事になる。

ちなみに開いた本は夢野久作のドグラ・マグラ。
日本探偵小説三大奇書で本書を読破した者は、必ず一度は精神に異常を来たす、と称されている。


最近作ったモノ


必要になって自分で作ったものを、何も考えずにペタペタと貼ったイラレファイル。 
(気がついた物だけなので、探せばもっと変なのもあるけど…やっぱり面倒くさいや)

本当はきちんと整理しておけば仕事しやすいのかもなぁ〜と思いつつずるずるとここまで来てしまったのでたぶんこの先も整理しないと思う。

イラレファイルを覗いてみたいという
物好きな方はこちらからダウンロードできます。
(中に入っているデータの使用に関しては全てフリー…でもあんまし使い道ないか)
ファイル名:material_0722.zip
Adobe Illustrator CS4以上